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2020年 05月 10日
最近、2人の中年の女性が潰瘍性大腸炎の漢方治療目的でたてつづけに来院した。 症状は数年前から頻回の下痢と血便で、漢方治療も含めた種々の治療にもかかわらず改善されなかった。中国伝統医学による生薬処方により一ヶ月後には症状は全て消失した。 中国伝統医学では潰瘍性大腸炎の原因は大きく分けて5つある。 まず、1. 本人の胃腸虚弱がこの病気が発症する遠因である。 次に、大腸に炎症を起こす因子(2. 食餌性、及び3.大腸を支配する自律神経の刺激「精神的ストレスによる」)が働いて,4.大腸粘膜の炎症と5.出血を引き起こす。 これに対して、西洋医学では消炎剤(ステロイドを含む)および免疫抑制剤で大腸の炎症を抑制する治療を行う。 また、日本では漢方治療としても炎症を抑える漢方薬と胃腸虚弱を改善する漢方薬が処方される。このように、潰瘍性大腸炎に対して西洋医学も漢方も治療戦略が不十分であり完全ではない。また以前にもこのブログに記載したように、抗ストレス作用のある自律神経の興奮を抑制する生薬も治療に必須である。中国伝統医学では5つの原因(胃腸虚弱、食餌、自律神経、大腸粘膜の炎症、出血)全てに対して適切な生薬を組み合わせた治療戦略を用いる。特に、大腸の出血性の炎症に対しては各人の病態に合わせた生薬を配合する必要がある。 潰瘍性大腸炎の下血には貧血性出血と充血性出血がある。同じ、出血でも貧血性出血と充血性出血では有効な生薬が異なる。
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by tetsu1948
| 2020-05-10 15:29
2020年 05月 06日
最近、検診で尿糖4+、随時血糖 221mg/dl、HbA1c(NGSP)が8.3%と糖尿病と診断された高齢の男性が来院した。糖尿病専門医からメトグルコ500mg(ビグアナイド系の血糖降下薬)が処方されていた。 原因が明らかに精神的ストレスであったので、メトグルコは服用せず、中国伝統医学の診断に基づいて数種類の抗ストレス作用のある生薬、肺と胃の熱を冷ます生薬及び心、肺、腎を滋潤する生薬を組み合わせた煎じ薬を処方した。6週間の漢方薬の服用で血糖値は正常値に戻った。漢方医学では糖尿病の原因の一つは精神的ストレスであるとされている。強い精神的ストレスが長期間続くと、自律神経の興奮を介して、自律神経支配の内蔵、特に肺、心臓、胃腸、腎臓などに神経源性の熱(軽度の炎症)が生じて各臓器の水分を枯渇させる。 その結果、各臓器のインスリン反応性が低下してインスリン抵抗性が出来上がる(II型糖尿病)。さらに、精神的ストレスによりアドレナリンやグルカゴンなどの血糖値をあげるホルモンが放出される。 かくして、糖尿病が出来上がる。現代社会、特に大都市における人々の精神的ストレスは過酷です。現代社会では、糖尿病の原因として、食べすぎや飲み過ぎよりも、精神的ストレスが急浮上しています。 精神的ストレスが原因となっている糖尿病の場合、五臓六腑の病態を正確に診断し、適切な生薬を組み合わせて治療することで糖尿病は治ります。
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by tetsu1948
| 2020-05-06 18:14
2020年 05月 06日
ある脊髄小脳変性症の方は暖房の効いた部屋から外出するとふらつきや歩行障害が悪化するそうです。 実は、小脳も大脳同様に温度に敏感なのです。 暑い場所で運動や作業をする際には、脳内の温度が40℃以上になることがあります。44℃以上になると脳は障害されます。反対に、脳内温度が33℃以下に下がると、私たちは意識を失ってしまいます。高体温および低体温は、脳代謝を変化させ、意識障害を引き起こす。脳の温度は、体温および脳自身の代謝活性に影響を受ける。通常、血液温度より0.4℃高く、状況により4~5℃の範囲に保たれている。41℃までは、脳の各細胞の機能は保たれると考えられているが、42℃以上(heat stroke 熱射病)病)になると、意識障害を引き起こす。逆に、脳内温度が33℃以下に下がると、私たちは意識を失ってしまいます。ヒトの体温は多くの場合、明け方、つまり目が覚める直前が最も低く、夕方頃にピークとなり、その後は再び低下して明け方に最も低くなります。私たちは夜になると自然に眠くなり、朝がくると自然に目が覚めます。この睡眠・覚醒のリズムにも、体温が関係しています。この方は朝が一番ふらつきがひどく、午後になると改善するそうです。 このような場合は五臓六腑を温めて熱代謝を高める様々な生薬を組み合わせた漢方処方を服用することでふらつきや歩行障害が著しく軽快します。 #
by tetsu1948
| 2020-05-06 16:39
2020年 05月 02日
中国ではコロナウイルス肺炎の治療に中国伝統医学による漢方治療が行われている。この病気は中国伝統医学では「疫」病の範囲に属し、病因は「疫戻」 の気に侵されることにより発症すると考えられている。各地の患者の病状、気候の特徴、 体質の違いによりの清肺排毒湯 など種々の治療法がガイドラインとして提案されている。 症状が軽く画像上で肺炎の所見が見られない軽症例、発熱や呼吸器症状があり、画像上肺炎の所見が認められる場合、動脈血酸素分圧の低下と画像上肺炎の進展が急激な場合、呼吸が衰弱し人工呼吸器を必要とする場合など各人の症状に応じて各種の治療方剤が推薦されている。 また、血管炎や血栓症などを併発している場合には特別な治療方剤が提案されている。 詳しくは『新型コロナウイルス肺炎診療ガイドライン』中華人民共和国国家衛生健康委員会弁公庁 中国国家中医薬管理局弁公室 参照。 #
by tetsu1948
| 2020-05-02 18:36
2020年 04月 30日
中国伝統医学による漢方生薬治療により緑内障による視神経障害は治療できる。 漢方生薬治療により視野狭窄は改善し、緑内障の進行はストップする。また、治療効果は若年者の急性緑内障と高齢者の慢性緑内障では異なるようである。 緑内障は複数の臓器異常が原因で発症します。臓器異常により視神経に栄養や酸素が届かなくなり視神経が脆弱になり、やがて死滅します。 各人、原因となる臓器の異常は異なります。急激に視野狭窄が進行し失明するような急性緑内障の原因は強い精神的ストレスが原因である場合が多い。 先日もハードな受験勉強のストレスで視野狭窄が急激に進行した受験生を立て続けて診療した。 このようなケースの場合は必ず胃腸の消化吸収力が低下している。 その結果として恒常的に視神経への栄養の供給が不足しており、血流減少による酸素の供給も不足している。 その結果、このような若年者の視神経は極めて脆弱な状態であり、精神的ストレスなど少しの負荷で短期間のうちに壊されてしまう。 これとは逆に長年かかって徐々に進行した高齢者の緑内障では視神経の破壊がゆっくりと引きおこされる。 実際、治療する場合、ゆっくりと進行した高齢者の緑内障は視野の改善の程度がより大きい。 #
by tetsu1948
| 2020-04-30 23:23
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