高齢者の心不全にも漢方薬は有効
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95歳の男性、重症肺炎と敗血症性ショック疑いと診断され、入院。抗菌薬・昇圧剤点滴と酸素吸入による治療が始まりました。脈拍180超、収縮期血圧50mmHg未満となる時期もありましたが、昇圧剤を最大量まで点滴し、血圧を維持する状態, 肺炎はある程度改善するも、昇圧剤を減らすと、収縮期血圧70mmHg未満に低下。病院の主治医は低血圧の原因は、心筋梗塞などこれといったものではなく、高齢による機能低下で、心臓機能自体が限界に達している、昇圧剤でむりやり心臓を動かしている状態との見解。
心機能不全に有効とされている漢方薬を中心に肺萎(肺炎後の肺機能低下)に有効な漢方薬をブレンドし投与したところ、昇圧剤なしで、2週間後には血圧101/58 脈拍数71~ 86と安定した。
心臓の拍出力が低下し、心不全をきたした場合には正確な漢方診断に基づいて適切な漢方薬を用いれば高齢者でも治療できる。