抗うつ剤の副作用で統合失調症になった? 精神科医の誤診療!
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2016年 11月 24日
中年の女性が統合失調症と言うことで漢方治療の為に来院した。 症状は下痢・軟便、被害妄想、不安、不眠、リビドー亢進などであった。 精神科からはリスパダールとソラナックスが処方されていた。病気の経過を聞いたところ、20才の頃に神経症、恐怖症、うつ病などといわれて抗鬱剤や精神安定剤などが処方されていたが、数年後に被害妄想が出現したため統合失調症と診断されリスパダール等の薬物治療が開始された。 中国伝統医学による治療を開始したところ、被害妄想や不眠症、リピドー亢進などの多彩な精神神経症状が軽快した。 ところがこの間、リスパダールを服用する度に妄想が増悪することに気づいた。 この方はおそらく20才頃から10年間投与されていたSSRIなど抗鬱剤による精神神経の副作用で被害妄想が引き起こされたのであろう。リスパダールを止めて、中国伝統医学による生薬処方を服用し続けたところ妄想、不眠、リピドー亢進などの精神症状は完全に消失した。実際、SSRIの副作用としてせん妄,錯乱,幻覚,妄想,けいれんなどが報告されている。更に10年後には精神科医に統合失調症と誤診されてこんどは被害妄想を抑制するためにリスパダールが処方された。 ところが、リスパダールの副作用には妄想、うつ病、幻覚、抑うつ症状、躁病、被害妄想、精神症状、睡眠障害、緊張、自殺企図、錯乱状態、リビドー亢進、徘徊などが報告されている。 妄想、不眠、不安、リビドー亢進などの精神神経症状はリスパダールの副作用であったと思われる。 この方は抗鬱剤や精神安定剤など精神科の薬によって人為的に統合失調症にされてしまったのであろう。このようなケースは少なくないであろう。 精神科の診療は患者の主観的な訴えに基づく、症状を抑える対症療法でしかない。 骨折やけがの痛みに鎮痛剤を投与しているようなものである。骨折やけがを治しているのではない。不眠症に睡眠薬を処方しているだけで、不眠の原因を治しているのではない。しかも、うつ病や統合失調症は血液検査などでは異常はなく、脳のCTやMRIでも異常はない。例えば、うつ病の生物学的原因は不明である。血液検査や生化学検査、ホルモンの検査や脳波や脳のCT,MRI検査では異常ないことを確認してはじめて心の病気である(うつ病)と診断する前提ができる。 検査で異常なしが前提条件である。それではじめて心の病気と診断するわけだが、生物学的診断基準が存在しないのでうつ病の診断はあくまで状態像診断となる。状態像すなわち、抑鬱気分、関心や喜びの喪失、意欲がない、焦燥感などの状態像がそのまま診断になる。したがって実際はうつ病ではなく神経症の場合でも精神科や心療内科で気分がうつであると訴えればほとんど全員に抗うつ剤が即座に処方される。 客観的な診断の根拠は無いのである。精神科医の診断は患者の訴える症状から推理することになる。 患者の表現力や性格、感情の強弱などは個々人で千差万別である。 また、診断する側の精神科医もその性格、感受性、理解力などが医師によって異なる。 したがって、精神病の診断は非常に難しく、誤診が起こりやすい。 人間の心は簡単には診断できないと云う事である。
by tetsu1948
| 2016-11-24 22:37
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