緑内障は治る、治癒率は?
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眼科では緑内障は徐々に悪化する治らない病気であることになっているが、以前にブログで緑内障の治療後に視野検査が改善したことを報告したところ、 では緑内障は治るのか、治癒率は?との質問を受けたので以下緑内障の治療について説明する。
緑内障は視神経が破壊されてゆく病気である。緑内障になると視神経がなんらかの原因で障害され、神経線維が徐々に減っていく。約100万本の神経線維の束から徐々に線維が減っていくため、徐々に視野のうち、減った線維が担当していた部分が見えなくなり、最悪、緑内障により失明する。視神経は脳神経の一つで、一度障害されると回復しません。実際、緑内障では視神経は徐々にゆっくりと障害されるので、ある時点では障害の程度が異なる視神経が混在している。 まだ完全には死んでいない瀕死の状態の視神経は蘇生させることができるのであろう。 我々が伝統医学の生薬治療を行ったところ、数ヶ月〜一年間治療を継続すると通常は悪化し続けるはずの視野検査がMD値で10〜20%程度改善してきます。本人の自覚症状もよく見えるようになります。 今まで治療した緑内障の人でMD値が悪化したケースはありませんでした。
視野検査を複数回するとMD値が1年にどのくらい悪化しているか(=MDslope)がわかってきます。「いつ頃生活が不便になり始めて、いつ頃失明してしまうか」を推測することが出来る。
例えば、40歳で、現在のMD値は-5dBと初期の緑内障の場合、自覚症状は全くありませんが、MDslopeが(一年に)-1dBとかなり進行すれば、このままの状態で病気が進行すると仮定すると、50歳で日常生活が不便になり始め65歳で緑内障により失明してしまうことになる。 このような場合に伝統医学の生薬治療を行う事で、MDslopeは上昇に転換します。 すなわち、進行を食い止めると言う意味では緑内障は治ると言えます。
緑内障の確実な原因はわかっていない。眼圧が高い状態が続くと、目の奥の視神経が障害され緑内障となります。眼圧は10~20mmHgが正常範囲とされていますので、20mmHgを大きく超えるような眼圧が続くと、視神経が障害される可能性が高くなる。しかし、眼圧が高くない人にも緑内障が少なくないことから、眼圧以外にも緑内障の原因があると考えられている。原因として「視神経が弱い」、「血流減少」、「視神経の栄養不足」「視神経毒」、「免疫異常」などいろいろ考えられている。 このような場合、手術や点眼薬で眼圧を下げても緑内障は進行する。高眼圧緑内障は、眼圧が高いことから起こる「目の病気」です。それに対し、正常眼圧緑内障は、視神経の脆弱性(弱いこと)から起こる「神経の病気」と言えます。視野が欠けた時点でも、視神経が死滅するまでに原因に即した治療を行えば、視野は改善できると考えられます。 我々が用いた中国伝統医学の生薬治療(○○湯で治療する、いわゆる日本の漢方ではない)ではこれらの原因を治療できるので視野検査が改善し緑内障が治ったのであろう。 伝統医学の診断では同じ緑内障でも個々人で臓器のシステム異常は異なる。所謂緑内障に効くと言われているoo散などの既成の漢方処方は有効ではない。それぞれのシステム異常に対応した生薬を組み合わせて個々人に対するカスタムメイドの生薬処法を作成することで初めて緑内障に有効な治療ができる、その結果、緑内障が治る言うことである。