閉塞性動脈硬化症による壊死の漢方薬治療
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病棟医長に相談し手指を切断する前に生薬による治療の許可をもらった。 というのは、この種の手足の壊死{脱疽)は伝統医学により早期に生薬治療すれば治癒することが分かっていたから(奏功率90%以上)西洋医学の専門医を説得して生薬治療を行った。抗炎症作用の生薬、局所の浮腫を治療する生薬、血流を促進する生薬など16種類を組み合わせて処方を作成した。病院内では生薬を煎じることができないので、家族の方に頼んで自宅で煎じ薬を作成して毎日病院まで届けてもらった。治療開始2週後には壊死部が自壊し始め3週後には完全に自壊した。次に皮膚や組織の再生促進作用及び血流促進作用を持つ生薬を主体に抗炎症、浮腫を取る生薬を少量加えた処方を作成し7日間投与した。結果、自壊した壊死部は中枢側より表皮が形成されはじめ治癒した。患者さんは指を詰めなくて済んだと大変喜んで下さった。西洋医学では手術、切断するしか方法がない手足の壊死「脱疽」に対して伝統医学による再生治療が非常に有効な治療法であることはあまり知られていない。手指の壊死を引き起こす原因はメタボリック症候群や動脈硬化以外に種々の病因があるが、最近は、凍傷による手指壊死の生薬による再生治療を行っている。

